総裁からのメッセージ

アフリカ開発銀行グループ総裁からのメッセージ

2017年は、アフリカにとって良き1年でした。気候変動、域内の出来事、グローバル経済の逆風へのレジリエンスを証明し、アフリカの成長率は2016年の2.3%から3.7%へ上昇しました。これは予想を上回る成長で、特に天然資源の少ない国々が著しい成長を遂げました。そして、2018年は3.8%とさらなる成長が予想されています。

2017年は、当行にとっても重要な年でした。2016年に開始した改革を集約し、顧客志向を強化するという約束を果たしました。2017年末までに、5つの地域ハブのうち3つが完全に稼働し、計121名の職員が各地域に異動、カントリーマネージャーは総勢30名のダイナミックなチームとなりました。また、新たにベナン、ギニア、ニジェールの3ヵ所のカントリーオフィス開設を承認しました。2017年当行は、世界の国際開発金融機関のなかで最も透明性が高く、効率的で、目的に合った組織の1つであったと評価されています。

当行はまた、脆弱な状態にある国々や人道的危機を有する国々を含む域内加盟国へ有益なサポートを提供し、また事業遂行にあたって女性と若年層に特別の注意を払いました。さらに、アフリカ大陸のグリーン成長と気候変動レジリエンスへ向けた移行を、最も脆弱な地域を含めて前進させました。当行グループの承認した事業により、2017年に完工したプロジェクトの開発インパクトと同様に、将来的に多大な成果がもたらされることが期待されています。例えば、農業技術の向上を850万人に提供し、21万のオーナー経営者と中小企業の金融アクセス向上を図り、830万人に給水と公衆衛生へのアクセス向上をもたらしました。

2017年の拠出は、年間目標額を上回る総額54億3千万UAに達しました。この業績は、ポートフォリオ管理の改善が図られたこと及び地方への分散化を進める中で域内加盟国との対話が強化されたことに加えて、ノンソブリン事業への拠出が56%増加したことを反映しています。ノンソブリン事業への承認が当行史上最大の38%を占めたことは、当行のアフリカの民間セクターとの関わりの拡大を明確に示しています。当行グループはまた、民間セクター事業のために42億3千万UAを拠出するなど、2017年に協調融資を大幅に増加させました。

2017年の事業環境は厳しいものでしたが、当行はAAA格付けを維持し、アフリカ随一の金融機関としての評価を強化しました。この実績は、健全な財務・リスク管理、卓越した流動性、株主の堅固な支援により実現したものです。その安定した財務状態により、当行は資本市場から97億3千万米ドルの調達に成功しました。これには、当行史上最大規模となった25億米ドルの3年物グローバルベンチマーク債と、続く規模の20億米ドルの5年物債券の発行も含まれています。

当行の収益も拡大を続けました。2017年の営業純利益は2016年の4億3,825万UAより29.6%増加の5億6,784万UAで、2009年以来の最高額となりました。2017年にはまた、当行のフラグシップ出版物ともいえる『African Economic Outlook』を当行の責任とリーダーシップの下で発行し、アフリカ随一の研究機関としての地位を確立しました。これは、自らの事業の情報提供、域内加盟国の組織能力の確立、現場における政策決定の作用において、当行が強い影響力を備えた知識を生み出し発信する能力を向上させていることを示すものです。こうした例は他にもたくさんあります。当行が予測するインフラセクターへの投資ニーズは、2025年までにエネルギーへのユニバーサルアクセスを実現するというハイファイブズ(High 5s)の目的の指針となるでしょう。当行はまた、モザンビークとタンザニアの政府に対して、ガスの国内利用に向けた国家戦略の策定・遂行の支援を行い、タンザニアに対しては、ガスセクターへ海外直接投資を呼び込むための環境整備について政策的助言も行いました。その他の域内加盟国に関するケーススタディは、土地改革と水産養殖バリューチェーン開発の指針となるでしょう。

最後に、2017年は試練の年でしたが、果敢なサポートをくださった当行の理事の皆様・管理職そして各職員へ心よりの感謝を捧げます。2018年には実行を加速化していくことを楽しみにしており、High 5sを通じてアフリカとアフリカの生活を変革させるため引き続き皆様のサポートを期待しております。


Akinwumi Adesina アキンウミ・アデシナ
アフリカ開発銀行グループ総裁
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