グリーンボンドプログラム

背景

当行の10ヵ年戦略2013-2022はアフリカの成長の質を高めることを目指しており、2つの目標を柱に構成されています。第一の目標は、処遇・機会の平等はもとより本格的な貧困削減とそれに応じた大幅な雇用拡大につながる、よりインクルーシブな成長を達成することです。

第二の目標は、インクルーシブな成長を持続可能なものとすることです。その実現に向け、人々の暮しを守り、水・エネルギー・食糧安全保障を改善し、天然資源の持続可能な利用を促し、イノベーション・雇用創出・経済発展を後押しする「グリーン成長」へとアフリカが徐々に移行するよう当行は支援していきます。

グリーン成長に至るための優先課題としては、気候変動対応力の強化、持続可能なインフラの提供、生態系サービスの育成、天然資源(特に、成長に必要不可欠ながら気候変動の影響を最も受ける資源である水)の効率的かつ持続的な利用、などが挙げられます。


ハイライト

「国際開発金融機関(MDB)による気候変動ファイナンスに関する2015年共同報告書」第5版が、2016年8月に発表されました。この報告書は、MDBが総額250億米ドル以上の気候変動ファイナンスにコミットしたこと、および2011年以来の気候変動対策へのファイナンス額が1,310億米ドル以上に達したことを強調しています。

2015年、影響緩和及び対応活動のトラッキングに関する「共通原則」が策定され、MDBによる気候変動ファイナンス活動と並行して行われた、気候変動対策関連の共同ファイナンスのフローに関する報告について共通のアプローチを設定するため、一群のガイドラインが確立・適用されました。

2015年にコミットされた気候変動対策関連の共同ファイナンス額は550億米ドル以上に達し、MDBによる気候変動関連ファイナンスと合わせ、合計で800億米ドルを超えたことになります。

2016年7月、企業の社会的責任(CSR)に関する世界有数の格付機関の一つであるヴィジオアイリス(Vigeo Eiris)は、アフリカ開発銀行(AfDB)に対する隔年の評価を完了し、AfDBのCSRパフォーマンスを、前回の「良好(Robust)」という評価から1ノッチ格上げの「先進的(Advanced)」としました。

2016年3月、イーコム・リサーチ(OeKom Research)のESG格付け法により、AfDBは再び、CSRに関する6つのカテゴリーのうち「環境」「人権」「地域参加」「ビジネス姿勢」「コーポレートガバナンス」の5つで「最高(Prime)」であることが確認されました。

AfDBは2015年12月9日、2018年12月を償還期限とする3年物グリーンボンド5億米ドルの起債を成功させました。2014年実施の2回のスウェーデン・クローナ建て起債の成功に続き、米ドル建てグリーンボンド市場に復帰したことになります。債券の収益は、アフリカにおける低炭素化又は気候変動対応力強化のための投資に使われます。

グリーンボンド原則(GBP)2016は、GBPへの対応について発行体が市場に告知するための推奨テンプレートを提供しています。AfDBは、GBPリソースセンターで入手可能なグリーンボンドプログラム情報テンプレートの提供により、自行のグリーンボンド原則への対応を確認しています。


グリーンボンド原則 要素1:収益の利用

適格プロジェクト:AfDBグリーンボンド専用ウェブサイトで入手可能なAfDBグリーンボンド枠組みに定義する、低炭素開発又は気候変動対応力開発のいずれかを促進するプロジェクト。

適格プロジェクトの代表例
  • 再生可能エネルギーの生産
  • 省エネルギー化
  • 低燃費車両への改造又は都市交通のモーダルシフト
  • 生物圏保護プロジェクト
  • 固形廃棄物管理
  • 漏えい排出物及び炭素回収
  • 都市開発
  • 上水道及び水利用
  • 低炭素輸送

グリーンボンド原則 要素2:プロジェクト評価・選定のプロセス
適格プロジェクトの選定

AfDBのエネルギー・環境・気候変動局は、任意の会計年度に承認されたすべてのプロジェクトのなかから、MDBと共同及びAfDBの気候変動ファイナンストラッキング方法を用いて、気候変動関連プロジェクトを特定・分類します。

AfDBのエネルギー・環境・気候変動局は、AfDBのグリーンボンドプログラムに基づく追加選定基準を適用し、ポートフォリオに含めることのできるプロジェクトを分類します。グリーンボンド発行に関するポートフォリオに含むべき最終的なプロジェクト一覧は、AfDBのエネルギー・環境・気候変動部が提案する一覧に基づき、同局及び財務局の双方による合意を得ます。


グリーンボンド原則 要素3:収益の管理
収益の配分

債券発行額の純収益は、各発行体によって気候変動対応・緩和分野における融資業務にリンクしたサブポートフォリオに割り当てられます(適格プロジェクト)。グリーンボンドの償還までの期間、このサブポートフォリオの残高は各半期末に、適格プロジェクトに支出された額だけ減額されます。未使用の債券発行額は、各発行体の流動性ポートフォリオに分類されます。


グリーンボンド原則 要素4:報告
年次報告

AfDBは年次報告書のなかで、所定の年に起債されたグリーンボンド発行額を開示し、論じます。

年次ニュースレター

AfDBは年次ニュースレターを発行し、グリーンボンドの適格プロジェクトへの配分、ポートフォリオの明細、プロジェクトごとの会計指標への影響について最新情報を提供します。

保証(グリーンボンド原則の勧告)

CICEROのセカンド・オピニオン
ノルウェー・オスロを本拠とする独立系研究機関の国際気候環境研究センター(CICERO)は、当行のグリーンボンド枠組および気候変動関連ファイナンスへのアプローチについて「セカンド・オピニオン」を発行しています。詳細な報告書は、当行ウェブサイトのグリーンボンドプログラムのページに掲載しています。


当行はグリーン成長戦略に従い、2013年終盤に 「グリーン」ボンドを起債しました。これは当行にとって初のシンジケート方式によるグリーンボンド取引です。5億米ドルの調達資金は、当行の長期戦略に則り、低炭素化と気候変動への適応を狙ったプロジェクトを支援するために配分されます。今回発行したグリーンボンドに対しては、社会的責任投資のポートフォリオから高い関心が示され、全体の84%がその目的に触発された投資家により購入されました。今回の起債が成功を収めたことから、トリプルA格付けを持つ国際機関が発行するグリーンボンドへの機関投資家の需要は高まっていると考えてよいでしょう。

そして2014年には、当行はスウェーデン・クローナ市場で初めての起債に成功しました。5年物グリーンボンドを2銘柄、変動および固定金利で発行し、総額10億クローナを調達しました。この2つの取引は、グリーンボンドの新たな枠組の下で当行が行った第2回目、第3回目のグリーンボンドの起債となりました。