2014年11月
アフリカ開発銀行創立50周年
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今年、アフリカ開発銀行は設立から50周年を迎えます。1963年8月4日にスーダンの首都・ハルツームで、アフリカの独立国23カ国の当時の財務大臣によってアフリカ開発銀行の設立協定は調印され、翌1964年11月に第一回理事会が開催されてその創立が確認されたことで、銀行としての業務が開始されることになりました。多くのアフリカ諸国が独立を遂げて「アフリカの年」といわれた1960年から、わずか4年後にアフリカ人自身の手によってアフリカ開発銀行が創設されたことは、それ自体が自立するアフリカの象徴であったと共に、アフリカ諸国建国の父たちが示した「統一されたアフリカ」の構想を体現するものでもあったのです。

この50年を振り返ると様々な出来事がありましたが、創設以来次に示す二つの大きな節目を経てアフリカの開発に貢献してきました。

一つ目の節目は、設立10年と20年の各機会に、銀行としての基盤を大きくするチャンスが巡ってきた事です。1974年に開設10周年を迎えた際、融資残高はわずか1億2,500万米ドルに留まっていましたが、同年にアフリカ開発基金(ADF)が発足して譲許的融資が可能となったことで、活動の幅は大きく広がりました。創立20周年を控えた1983年の5月には、主に西側先進諸国である17カ国のアフリカ域外国が正式メンバーとして加盟し、それによりアフリカ開発銀行の授権資本は20億5千万米ドルから60億3千万米ドルまでに拡大し、アフリカ開発に向けて大きな役割を担うことになりました。

二つ目の節目は、2002年に発生したコートジボワールでの政治状況からアフリカ開発銀行の本部をチュニジアの首都であるチュニスに移転せざるを得なくなった事と、その後の更なる役割の拡大です。チュニジアへの本部移転後に発生して世界的に大きな影響を与えたリーマンショックにより、多くのアフリカ諸国は困難な状況に直面し、アフリカ開発銀行はアフリカ諸国のためにその役割の拡大と充実を求められたのです。そのため2010年には、資本金の200%増が認められ、授権資本金は1千億ドル規模まで増大し、またアフリカ開発銀行の職員数も、2003年時点の約1,000人から2013年には2,000人を超える規模に拡大しました。2012年10月にはアフリカ大陸以外では初の代表事務所を東京に開設し、アフリカ地域外の関係機関とのパートナーシップ促進にも力を入れるようになっています。

そして2014年、創設50周年を迎えたアフリカ開発銀行は本来の本部所在地であるコートジボワールへの帰還を無事成し遂げ、将来への更なる発展を目指して努力を積み重ねている所です。アフリカ開発銀行は次の10年を見据え、インクルーシブでグリーンな成長の実現を目指して活動を展開しています。特に2003年以降、経済の回復基調と成長が強まっているアフリカ大陸において、アフリカ開発銀行にはますます大きな役割が期待されています。

非常にささやかな規模での発足から50年、アフリカ開発銀行は成熟し、名声と信頼を獲得し、そして大陸最大の金融機関として、アフリカの国境を超えた業績を成し遂げてきました。アフリカ開発銀行の50周年は、50年に渡る持続性とアフリカ経済の回復の軌跡と同義と言えます。その意味でこの50周年は、他に類を見ない記念であり、アフリカ開発銀行の過去、現在、そして未来を祝うものと言えるでしょう。また今後も更なるアフリカの発展のため、アフリカ開発銀行は邁進していきます。