モザンビークのLNG開発向け協調融資契約の署名


2020年7月15日、アフリカ開発銀行はモザンビークの統合型液化天然ガス(LNG)プラント建設への協調融資契約に署名を行いました。アフリカ開発銀行はシニアローン4億ドルの貸付を行います。

総事業費200億ドルをこえるモザンビークのLNGエリア1鉱区プロジェクトは、アフリカ向け1件当たりの海外直接投資案件としては過去最大のものです。本事業には、エネルギー開発・運営を手掛けるグローバルなチームが構成されており、Total(フランス)、三井物産(日本)、Oil India(インド)、ONGC Videsh Limited(インド)、Bharat Petroleum(インド)、PTT Exploration(タイ)、モザンビーク国営石油・ガス公社(ENH)が出資しています。

モザンビーク北部沖合の世界最大規模の天然ガス田を開発する本プロジェクトは、同国にとって初のLNG開発となります。本プロジェクトは1,300万トンの年間生産能力を持ちますが、そのうち約3割は日本の電力・ガス会社が引き取る予定です。

また、本事業はモザンビークのエネルギーセクターにとっての転換点となるだけでなく、同国に幅広い社会経済上の恩恵をもたらすことが期待されています。

「モザンビークLNGエリア1鉱区への融資契約署名は、同国の工業化にとって新たな時代の幕開けを告げています」と、アフリカ開発銀行の工業・貿易開発局のAbdu Mukhtar局長は述べています。肥料プラントと同様に、天然ガスの購入者は、アフリカ域内及び国際的な競争力を改善できる可能性があると言及しました。

本事業への協調融資総額は144億ドルであり、輸出信用機関による直接融資及び保険、商業金融機関による融資等から構成されます。日本からは国際協力銀行(JBIC)や、日本貿易保険(NEXI)も参加しています。開発金融機関としては唯一アフリカ開発銀行が関与しています。

アフリカ開発銀行のエネルギー金融ソリューション・政策・規制局のWale Shonibare局長は、本プロジェクトはモザンビークにおける新しいエネルギーモデルとなり、南部アフリカの電化に貢献するだろうと次のように述べています。「国産のガスを活用できるため、同国のガス火力発電開発を促進するでしょう。本プロジェクトは、モザンビーク国内及び南部アフリカ地域において、信頼でき、かつ、手ごろな価格での電力供給に重要な役割を担うでしょう」。

本事業において当行は、モザンビークにおける中小企業開発及びジェンダー平等及び国際的なベストプラクティスの促進に加え、環境及び社会基準の厳格な遵守を求めることにおいて中核的な役割を果たしています。当行の本事業への関与は、天然資源開発と持続可能なインフラへの投資促進を目指すモザンビーク向けの国家戦略文書に沿うものです。

本事業は、人々の生活の改善、経済成長の促進、電力へのユニバーサルアクセスを推し進めるものであり、アフリカ開発銀行の最優先開発課題High 5の一つである「アフリカの電化」に合致するものです。

 

プレスリリースの原文は以下のリンク先をご参照ください。
● 英語

 

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