アフリカ投資フォーラム2025で153億米ドルを確保、39件のバンカブル案件を創出

「AIFは、制約ではなく解決策によって自らを定義するアフリカを体現している」
― モロッコ経済・財務大臣 ナディア・フェッタハ氏

「AIFは、案件の進捗を監視するための年次ダッシュボードを導入する」
― アフリカ開発銀行(AfDB)総裁 シディ・ウルド・タハ氏

2025年アフリカ投資フォーラム(Africa Investment Forum:AIF)のマーケット・デイズは、モロッコ・ラバトにて金曜日に閉幕し、39件のバンカブル(融資可能)案件に対して総額153億米ドルの投資関心が表明されました。これは、アフリカの投資機会に対する世界的な関心の高まりを明確に示すものです。

アフリカ開発銀行グループ総裁のシディ・ウルド・タハ氏は、3日間にわたるイベントの閉幕にあたりこの成果を発表し、「2025年AIFマーケット・デイズの締めくくりは、我々の大陸の未来に向けた、新たな始まりであり、希望に満ちたものだ」と述べました。

今年のAIFは、「ギャップをつなぐ:民間資本を動員し、アフリカの潜在力を最大限に引き出す」をテーマに開催され、世界の民間セクター32機関からの資金的支援を得ました。これは2024年の2倍に相当し、AIFがアフリカ投資の主要なマーケットプレイスとして、その存在感を高めていることを示しています。

3日間にわたり、民間資本の提供者、国際投資銀行および商業銀行、国際開発金融機関、起業家、政府関係者など2,000人以上の参加者が集い、案件形成、資金動員、ならびに女性の金融アクセスについて議論を行いました。

ウルド・タハ総裁は、AIFのボードルームで提示された案件が、社会・環境インパクト調査や堅牢な財務モデルに裏付けられていたため、投資家から強い反応を得たと説明しました。提案された取引のおよそ3分の2は、エネルギーおよび運輸分野を対象としていました。

また同総裁は、投資コミットメントが実際のプロジェクトへと転換される状況を追跡するための新たな措置を発表しました。AIFは今後、案件の進捗状況や投資関心が実投資へと結びつく割合を監視する年次ダッシュボードを導入する予定です。

モロッコの経済・財務大臣ナディア・フェッタハ氏は、「AIFは、自らの志を正面から受け止め、もはや信頼を他者に委ねることのないアフリカを映し出している」と述べ、「我々は、自らの優先事項を尊重し、それを理解し、支援してくれるパートナーとともに、アフリカの経済を支えるため、より多くのアフリカ資本を今こそ動員しなければならない」と参加者に呼びかけました。

本イベントには、日本を含む約80か国から参加者が集まり、日本からは約100名が参加しました。日本は、アフリカ保証基金(African Guarantee Fund)、アルジェスト・インベストメント・ファンド、アシャースト法律事務所、欧州投資銀行(EIB)、およびイスラム民間セクター開発公社(ICD)と並び、主要スポンサーを務めました。

AIF開会全体会合では、投資促進に向けた良好なビジネス環境の整備をテーマとする閣僚級対話が行われたほか、アフリカへの投資誘致に焦点を当てた複数のハイレベル・セッションも開催されました。

2018年に設立されたアフリカ投資フォーラムは、投資家とプロジェクト開発者を結びつける、マルチステークホルダーかつ分野横断的なプラットフォームです。案件がバンカブルな段階に達するまで支援する枠組みを提供し、取引のファイナンシャル・クローズを加速させることを目的としています。創設パートナーには、アフリカ開発銀行グループ、アフリカ金融公社(Africa Finance Corporation)、アフリカ輸出入銀行(Afreximbank)、Africa50、南部アフリカ開発銀行(DBSA)、東部南部アフリカ貿易開発銀行(TDB)、アフリカ経済開発アラブ銀行(BADEA)が含まれます。

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プレスリリース原文はこちら(英語) 

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