財務・投資
当行財務局の投資部門が担う役割と活動の目的は以下の通りです。
- 当行グループの流動性と専用資金の管理
- 当行の資本の保全と、アフリカ開発銀行(ADB)/ナイジェリア信託基金(NTF) 資産負債管理ガイドラインの枠組内で当行の流動資産のリターン最適化
- ADB/NTF 資産負債管理ガイドラインの枠組内でのNTFの流動資産のリターン最適化
- HIPC(重債務貧困国)イニシアティブに割り当てられた流動資産について、HIPC諸国が返済する将来の負債に対応するための、そしてHIPCガイドラインの枠組内での管理
- 厳格なリスク管理の枠組内での当行グループの純利益への寄与と、キャッシュフローのニーズ(域内加盟国への融資実行など)への適時対応の万全化
- 当行のトリプルA格付け維持と財務健全性保持への寄与
ここのところは低金利が特徴の頻繁に変化するグローバル金融市場の環境に合わせ、当行は2015年には堅固な投資戦略を維持しました。当行は慎重な投資戦略を継続しており、付加的リスクを負うことで高い利益を生み出そうとするよりも、資本保全・流動性を優先させています。このため当行は引き続き、可能な場合には担保付投資に特化し、満期が短い高品質流動資産への投資に的を絞っています。結果として、当行の投資の信用度と流動性プロファイルは極めて良好な状態を保っています。
2015年はグローバル金融市場の不安定性が高かったにもかかわらず、リターンへの全体的な影響は依然として限定的でした。
当行のキャッシュおよびトレジャリー投資(レポ取引のネット分)の総額は、2014年末の73億5,000万UAに対し、2015年12月末時点には96億1,000万UAでした。投資収入、平均流動資産、収益率は、2014年のそれぞれ1億3,241万UA、81億7,000万UA、1.62%に対し、2015年は1億2,221万UA、89億7,000万UA、1.36%でした。総じて、同年の主要通貨の公正価格でのポートフォリオのパフォーマンスは平均ベンチマークを上回りました。対2014年比での2015年の収益の減少は、厳しさを増した投資環境によるものでした。
当行の投資管理は3つの主要ポートフォリオ、すなわち、運用ポートフォリオ、プルデンシャル・ポートフォリオそしてエクイティ・バック・ポートフォリオで行われます。それぞれのポートフォリオごとに、資産と資金調達源のキャッシュフローとリスク特性を反映した異なるベンチマークが設定されています。ベンチマークは、運用ポートフォリオについては1ヶ月LIBID、プルデンシャル・ポートフォリオについては、2月1日と8月1日に見直しが行われる6ヶ月物LIBORです。
運用ポートフォリオとプルデンシャル・ポートフォリオはトレーディングのためのものです。エクイティ・バック・ポートフォリオについては、プロファイルのリスク再評価が行われるベンチマークに照らして管理され、当行の純資産の10%は10年間にわたり一律に再評価が行われ、償却原価で評価されます。