TICAD7での第4次EPSA発表時の写真:(左から)アキンウミ アデシナ・アフリカ開発銀行総裁、鈴木馨祐財務省副大臣、北岡伸一JICA理事長 (肩書は2019年8月TICAD7時のもの)
アフリカの民間セクター開発のための共同イニシアチブ
(EPSA:Enhanced Private Sector Assistance for Africa)
2005年に日本政府とのパートナーシップの下で構想された「アフリカの民間セクター開発のための共同イニシアティブ(EPSA: Enhanced Private Sector Assistance for Africa)」は、アフリカの民間セクター開発の支援を目的に、複数のドナーが複数のスキームを通じてファイナンスを行う革新的な枠組みです。
EPSAは、アフリカの協調融資促進ファシリティ(ACFA: Accelerated Co-Financing Facility for Africa)、アフリカ開発銀行の民間セクター向けノンソブリン業務に対する円借款(NSL: Non-Sovereign Loan)、アフリカの民間セクター支援のための信託基金(FAPA: Fund for African Private Sector Assistance)の3つのコンポーネントから形成されています。(下図参照。)
(出典:2014年6月13日に開催された「アフリカ向け官民連携投融資セミナー」のJICA発表資料)
- ACFA:とは、国際協力機構(JICA)とAfDBとのソブリン向け協調融資ファシリティーであり、ACFAによる協調融資の際には、JICAは、優先条件の金利にて相手国政府に貸付けることが出来ます。
- NSL:とはJICAからAfDBへの円借款を通じてAfDBのノンソブリン事業を支援するファシリティーです。また、第4次EPSAからは、既存のファシリティーに加え、JICAとAfDBでノンソブリン事業に協調出融資していく方針も確認されました。
- FAPA:とはAfDBの協調融資・金融技術サービス局(FIST : Syndications and Client Solutions)にて運営されている日本政府、オーストリア政府等が拠出するマルチ信託基金(Trust Fund)です。民間セクター開発戦略に貢献すると考えられる活動について、政府、地方政府、企業協会、公/民間企業などに対し、技術支援、キャパシティー・ビルディング等を行うファシリティーです。
第1次EPSAは、2005年7月のグレンイーグルスG8サミットで日本政府より、5年間(2006-2011)で10億米ドルのEPSAを通じたアフリカ向け資金協力を行うことが発表されました。
第2次EPSAは、2012年5月のキャンプデービッドG8サミットで日本政府より、5年間(2012-2016)で10億米ドルのEPSAを通じたアフリカ向け資金協力を行うことが発表され、2014年1月にエチオピアで開催されたアフリカ連合(AU)サミットにて、安倍総理より、同第2次EPSAにおける日本政府の支援額の倍増(合計20億ドル相当上限)することが発表されました。
第3次EPSAは、2016年8月の第6回アフリカ開発会議(TICAD VI)で日本政府より、3年間(2017-2019)で30億米ドルのアフリカ向け資金協力を、日本とAfDBの共同で行うことが発表されました。
第4次EPSAは、第3次EPSAが2019年内に達成予定のため、2019年8月の第7回アフリカ開発会議(TICAD7)で、日本とAfDBの共同で3年間(2020-2022)35億米ドルのアフリカ向け資金協力を行うことが発表されました。(プレスリリース:英・日)
【参考情報】
EPSAについての詳細は、AfDB本部Website該当ページ、EPSA資料やEPSA写真集等をご確認ください。
お問い合わせは、以下事務局担当者までご連絡ください。
EPSA Focal Point
EPSA general inquiry email address
EPSA@AFDB.ORG