金融商品
アフリカ開発銀行の金融商品について、一般取引条件をご紹介します。
融資
当行は非譲許的融資を顧客に提供しています。当行の標準的融資は、ソブリン(政府保証付き)融資(SGL)またはノンソブリン(政府保証のない)融資(NSGL)です。SGLは、域内加盟国(RMC)またはRMCの公共セクターの企業に対し、借り手の本拠地のあるRMCの全面的な信頼と信用に基づいて行われる融資です。多国籍機関は、RMCまたはプロジェクトが行われている地域のRMCが保証する場合に、SGLを受ける資格があります。
NSGLは、ホスト国政府がソブリン保証を要件としていない公共セクターの企業、または全RMCの民間セクターの企業に対し、特定の資格条件を満たす場合に行われる融資です。ソブリン保証のない顧客および民間セクターには、固定スプレッド・ローン(FSL)を提供しています。
当行は2016年3月3日、ソブリン保証のある借り手に対する拡張可変スプレッド・ローン(EVSL)に代わり、完全フレキシブル・ローン(FFL)を開始しました。固定スプレッド・ローン(FSL)は、引き続き停止しています。
クレジットライン
当行の重要な目標の一つは、アフリカ大陸において、民間金融機関(PFI)の発展と同様に中小企業(SME)の発展を奨励することです。このため、当行はPFIに対して、SMEへのオン・レンディング(転貸融資)のクレジットラインを示しています。オン・レンディングのためのPFIへの当行資金には、クレジットラインの条件が定められています。サブローン(転貸融資)の信用リスクはPFIが負います。
エージェントライン
当行では、現地の金融仲介機関との代理契約に基づき、SMEが当行の融資を受けられるようにしています。支援対象とする個々のプロジェクトの選定は、主に仲介機関に委託されています。仲介機関は当行の資金を利用し、事前合意の基準を満たしたプロジェクトへ融資または株式投資を行います。代理契約の一環として、金融仲介機関は当行とともに自身の資金を各投資に充て、投資企業を監督することが求められています。金融仲介機関が当行の資金を投資するに当たっては、当行の代理人としてのみ行動し、この点に関してはリスクを負いません。借り手の信用リスクは当行が負います。
保証
当行は優先債権者としての地位を活用し、保証を提供することにより、適格の借り手が資本市場を含めた第三者の貸し手から資金を調達できるよう支援しています。また、この保証により、借り手は、当行の資金では直接提供することができない現地通貨での借り入れを受けることが可能となります。当行の保証は一般的に、部分信用保証(Partial Credit Guarantee:PCG)と部分リスク保証(Partial Risk Guarantee:PRG)の2カテゴリーに分類されます。
PCGは、民間セクターの融資または債券の定時償還の一部をすべてのリスクに対し保証するもので、PRGは、民間セクターの貸し手に対し、政府または政府機関が民間セクターのプロジェクトにおける自らの義務を果たさないリスクを保証するものです。
リスク管理商品
当行からの融資に関連する金利、通貨、コモディティ価格のリスクなどの市場リスクを借り手が管理できるよう、リスク管理商品を提供しています。この商品は、借り手が自身のバランスシートや変化する自身のニーズを長期間にわたりより効率よく管理できるよう支援するものです。借り手は、金利スワップや通貨スワップ、金利キャップ、金利カラーなどのリスク管理商品を融資期間中いつでも利用することができます。
資本参加または準資本参加商品
当行は株式投資によりリスク・キャピタルを提供することができ、このことは資金動員において当行が果たす役割の要となっています。当行は企業の支配株主となることはできませんが、普通株式や償還可能優先株式、無担保債券の取得によりプロジェクトに参加することができます。
その他の金融サービス
上記の商品のほか、当行の官民セクターの各窓口を通じて技術支援や引受サービスを提供する場合もあります。