2015年5月28日（木）にアフリカ開発銀行の総裁選挙が実施され、ナイジェリア出身のアキンウミ・アデシナ氏が当選しました。総裁選は、アフリカ開発銀行2015年度年次総会において実施され、アフリカ開発銀行の総務会で加盟国の代表者の投票により決定しました。

8人の候補者で始まった総裁選は、複数回の投票を経た最終投票でナイジェリア農業・農村開発大臣のアデシナ氏、カーボヴェルデ共和国財務・計画大臣のクリスティナ・デュアルテ氏、チャド共和国財務大臣のベドゥムラ・カージェ氏が競い、アデシナ氏が58%の得票率で当選しました。アデシナ氏は、ドナルド・カベルカ現総裁の後を継ぎ、今年9月1日に第8代総裁に就任して5年間の任期に臨みます。

開発経済学者であり農業開発の専門家でもあるアデシナ氏の国際経験は25年以上にわたり、ケニア、ウガンダ、タンザニア、モザンビーク、ガーナ、ナイジェリアを始めとする国々の開発・開発金融に携わってきました。直近では2011年よりナイジェリア農業・農村開発大臣として、肥料セクター政策の大胆な改革を行ったほか、革新的な農業投資プログラムを推進して民間セクターの機会拡大を図るなど、農業セクターや貧困削減に卓越した成果を挙げました。

それ以前には、アフリカ緑の革命のための同盟(AGRA)、ロックフェラー財団、国際熱帯農業研究所(IITA)等にて要職を歴任、また、農業における功績やリーダーシップにより国際的な受賞歴も多数あります。

アデシナ氏は1981年にナイジェリアのイフェ大学で農業経済学の学位を取得、その後1988年に米パデュー大学で農業経済学の博士号を取得しました。