アフリカ開発銀行は2020年版アフリカ経済見通し補足文書を発表しました


7月7日、アフリカ開発銀行は2020年版アフリカ経済見通し補足文書(African Economic Outlook 2020 Supplement)を発表しました。

 

ポイント

• アフリカ各国政府及び開発援助機関はCOVID-19の感染拡大によるインパクトを効果的に抑えるために、より協調し、焦点を絞り、迅速に対処しなければならない。
• 感染拡大及びその後の影響により、アフリカでは4900万人が極度の貧困に陥る恐れがある。特に、西部及び中部アフリカが最も悪影響を受ける。

 

アフリカ各国政府が新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大に適切に対処することが出来れば2021年にはアフリカの経済成長は立ち直りうると、2020年版アフリカ経済見通し補足文書は述べています。

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大により、想定される最悪のシナリオでは2020年のアフリカの経済成長率はマイナス3.4%になるものの、2021年にはプラス3%成長の見込みです。

COVID-19感染拡大前の本年1月に発表されたアフリカ経済見通しの中では、アフリカの経済成長率は2020年が3.9%、2021年が4.1%と予想されていました。

補足文書の中では、特に、観光業、運輸・交通、娯楽産業が回復に時間を要すると見込まれています。2017年から2018年にかけて、アフリカの観光業の成長は、世界平均の3.9%に比して、5.6%の成長でした。

当行マクロ経済政策予測・研究局のハナン・ムルスィー局長によれば、想定される最悪のシナリオでは、COVID-19のパンデミック及びその余波により、4,900万人のアフリカの人々が極度の貧困に追い込まれ、3,000万人分の雇用が失われると分析しています。

アフリカ経済見通し補足文書は、経済活動の再開にあたってアフリカ各国政府は、経済活動の迅速な再開と人々の健康を守ることについてのバランスを注意深く見極めるために、段階的かつ漸進的なアプローチをとることが必要であるとしています。また、各国政府は、政府に対する国民からの信頼を築きつつ、一方で、将来のショックに対する脆弱性をもたらす構造的なボトルネックの解消に取り組む必要があるとされています。

2020年版アフリカ経済見通し補足文書は以下のリンク先からダウンロードができます。
● 英語

● フランス語

本プレスリリース原文は以下のリンク先からご参照ください。

● 英語

● フランス語

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