インド工業連盟及びインド輸出入銀行主催第16回デジタルコンクラーベの開催


7月13日から15日の3日間、インド工業連盟及びインド輸出入銀行主催で「第16回デジタルコンクラーベ:インドーアフリカ プロジェクトパートナーシップ」が開催されました。本イベントは「アフリカ・インドの機会を活用する―つなぐ、創る、協力する」(Harnessing the Africa-India Opportunity- Connect, Create, Collaborate)をテーマとし、医療、情報技術のデジタル化、観光、サービス業に焦点を当てました。

イベントの冒頭、ジャイシャンカル・インド外務大臣は、アフリカとインドの両者は、公衆衛生、デジタルの普及、能力開発、グリーンエコノミーの分野で、協力を強化しなくてはならないと強調し、「我々の目指すところは、これらの新しいツール・手法を、現場でのよりよいサービス提供につなげることです」と述べました。加えて、ジャイシャンカル外務大臣は、「インドの進歩は常に、途上国の開発と密接に関連した世界の中で維持されています。その中でも特にアフリカは顕著です。したがって、インド・アフリカのパートナーシップは我々の最優先事項です」と発言しました。

パネルディスカッションには、当行のクエイノア副総裁(民間セクター、インフラ、工業化担当)が登壇しました。クエイノア副総裁は、新型コロナウイルスからの回復はアフリカにおけるインフラ主導による回復が重要であると述べ、アフリカの医療を改革するために、アフリカ開発銀行はインド企業と連携する用意があると付け加えました。

更に、クエイノア副総裁は、アフリカ開発銀行は、今後30年間で30億ドルを、アフリカにおける薬剤の製造の促進、医療インフラの開発に投資すると述べました。またアフリカ開発銀行は、官民連携、債券市場の深化のため、加盟国に専門的技術を提供してきたことも言及しました。「アフリカの資金ギャップは、3,450億ドルに拡大し、イノベーティブな解決策が必要です。アフリカは、民間セクターの促進、雇用創出、脆弱なグループへの社会保障、包摂的な成長を推し進めるために資金を必要としています」とクエイノア副総裁は発言しました。

また、インド工業連盟のアフリカ委員長を務める、タタ・インターナショナルのノエル・タタ氏は、アフリカ大陸自由貿易圏(AfCFTA)を活用して、アフリカにおける繊維業、医薬品、自動車、農産物加工、ICTのサプライチェーンの発展に拍車をかけるようアフリカのリーダーに求めました。タタ氏は、「我々は、インドとアフリカの25億人の福祉を目的とした、将来性のある新たな国境を越えたパートナーシップの機会に焦点を当て、見極め続けなければなりません。AfCFTAは、インド・アフリカ関係や産業経済パートナーシップにポジティブな影響を与えるでしょう」と述べています。

その他、参加者から、インドとアフリカは、新型コロナウィルス、その他の感染爆発に対応するため、医療へのアクセス(ワクチン、その他必須医薬品を含む)を改善する努力を促進する必要があるとの発言がありました。また、投資や連携の余地があるセクターとして、クリーンエネルギー、デジタル技術が挙げられました。

アフリカ開発銀行アジア代表事務所は、2014年よりインド・アフリカコンクラーベに参加しています。インドは、アフリカ開発基金に1982年に、アフリカ開発銀行に1983年にそれぞれ加盟しています。

 

プレスリリース全文(英文)は以下のリンク先からご覧ください。

https://www.afdb.org/en/news-and-events/press-releases/close-partnership-between-india-and-africa-could-improve-welfare-25-billion-people-post-covid-19-participants-2021-indo-africa-business-conclave-say-44712

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