アデシナ総裁、G7外相にアフリカ向け緊急食料生産支援を呼びかけ


アフリカ開発銀行グループのアデシナ総裁は、24日、G7外相会合に際してドイツ政府がベルリンで開催した「世界の食料安全保障のための団結(Uniting for Global Food Security)」と題する会合にオンラインで参加し、ロシア・ウクライナ戦争によって悪化した世界的な食料需給の不安定について、世界は更なる取り組みを行わなければならないと主張しました。

各国政府、国際開発金融機関(MDBs)、国際・地域機関、非政府組織(NGO)、市民社会、慈善活動家らは、この戦争によってウクライナに留め置かれている数百万トンの食料の輸出を求めました。

アデシナ総裁はG7諸国に対し、アフリカ諸国が迫り来る食料危機を回避するため、アフリカ開発銀行とアフリカ連合が共同で策定した15億ドルのアフリカ緊急食料生産計画への支援を促しました。

「アフリカ開発銀行は、アフリカ緊急食料生産計画に必要な15億ドルのうち13億ドルを提供していますが、2億ドルの資金ギャップがあります。そこで、ドイツとG7諸国に残りの2億ドルの提供をお願いしたい」と述べました。

アフリカは、ロシア及びウクライナからの穀物輸入に大きく依存しています。この戦争のために、アフリカでは少なくとも3,000万トンの食料、特に両国から輸入される小麦、トウモロコシ、大豆の不足に直面しています。

アデシナ総裁は「私はこの戦争によって引き起こされる、迫りくる食料危機の影響を受けるアフリカの13億人の代表として声を上げています。アフリカのために、私たちは緊急食料援助以上のことをしなければなりません。私たちは食料生産を最優先しなければなりません。私たちには、アフリカに食料を提供するための技術があります。つまり、アフリカはボウルを手にして食料を乞う必要はないのです。アフリカが必要としているのは、自分たちの食料を生産するための種なのです」と強調しました。

アフリカ緊急食料生産ファシリティは、2,000万人の小規模農家に、認証された種子を提供するものです。この計画により、農業用肥料へのアクセスが向上し、120億ドル相当の3,800万トンの食料を迅速に生産できるようになります。

この会合には、グテーレス国連事務総長の他、南アフリカ、モーリタニア、チュニジア、コンゴ民主共和国を含むアフリカ諸国の閣僚も参加しました。

 

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