アフリカ開発銀行、アフリカ8カ国におけるエネルギー、インフラ、輸送、水関連プロジェクトへの4億2800万ドル出資を承認
2015/9/30
2015年9月30日(水)、アフリカ開発銀行グループ(AfDB)理事会は、総額4億2843万ドルの融資及び無償資金を承認した。資金供与先は、アフリカ8カ国(ガンビア、ガーナ、タンザニア、ジンバブエ、ギニアビサウ、ギニア、セネガル、コートジボワール)のエネルギー、インフラ、輸送、水及び衛生関連プロジェクトである。
この承認のもとで、ガーナ・エアポート社は設備投資計画の資金として1億2000万米ドルの融資を受け、コトカ国際空港(アクラ)の新ターミナル建設及びクマシ、テマレ、ホー、ワー各空港の改修を行うことになる。
タンザニアで承認された投資は、AfDBからの融資9742万米ドル及びアフリカ共同成長基金(AGTF)からの4429万ドルであり、ダルエスサラームの高速バス輸送システム(BRT)プロジェクトの第2フェーズの資金となる。このプロジェクトには、20.3kmのBRT専用レーン、キルワロード回廊沿い及びキルワロード自体の歩行者用(NMT)施設の建設が含まれる。
ジンバブエは、ジンバブエ・ファンド(ZIM-FUND)の資金から1615万米ドルの補助金を受ける予定だ。ハラレ、チトゥンギザ、ルワ、レッドクリフ(推定人口合計190万人)における上下水道緊急改修(UWSSRP)プロジェクトの資金である。このプロジェクトは水道事業者のサービス改善、有形資産の保全、キャパシティの再生、財務自立性の改善を通じた公衆衛生の保護を狙っている。
また理事会は、多国籍機関であるガンビア川流域開発機構(OMVG)エネルギープロジェクトを承認した。これはガンビア、ギニアビサウ、ギニア、セネガルを対象とするもので、融資・補助金合わせて6493万米ドル相当の資金が供給される。
このプロジェクトは各国による地域協力・統合の枠組みで行われるもので、再生可能でクリーンかつ低価格の電力を供給することで、エネルギー共有を促進し電力供給を改善することを狙っている。プロジェクトは(1)128メガワット級の水力発電用ダム(年間発電量402ギガワット時)の開発、(2)変圧所15カ所及び給電所2カ所を含む1677kmの相互接続ネットワークの開発で構成されている。
ガンビア及びギニアビサウは、それぞれ526万米ドル、632万米ドルの長期低利融資及び補助金を受ける予定だ。ギニア及びセネガルは、それぞれ6494万米ドル、5966万米ドルの長期低利融資を受ける予定。
最後に理事会は、コートジボアールにおける2000年代の紛争により破壊された製造施設の再建を支援するため、1440万米ドルの補助金を承認した。
産業競争力向上プロジェクト支援(PARCSI)により、(1)工業セクターの企業、(2)果実・野菜生産者組合、及び(3)果実・野菜バリューチェーン構成企業(肥料等・包装・輸送などのサプライヤー)の競争力を改善し、(4)近代的なコートジボワール経済において若者・女性に質の高い雇用を提供し、(5)工業セクターの競争力向上の支援を担当する国家機関を強化することになる。