第2回持続可能な平和と開発のためのアスワン・フォーラムの開催


2021年3月1日から5日までの5日間、「第2回持続可能な平和と開発のためのアスワン・フォーラム」(Aswan Forum for Sustainable Peace and Development Ⅱ)がオンラインで開催されました。本フォーラムは、エジプトのエルシーシ大統領のイニシアティブにより2019年に立ち上げられたもので、アフリカの平和、安全保障、開発、繁栄の実現に向けた行動重視のアジェンダを議論するハイレベルの政策プラットフォームです。

第2回の本フォーラムは「アフリカのニューノーマルの形成:より強く回復する、より良く再建する」(Shaping Africa’s New Normal: Recovering Stronger, Rebuilding Better)をテーマとし、アフリカでの新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のワクチンの普及と、一般的な保健医療に関する議論がメインとなりました。

エジプトの計画・経済開発省のハーラ・サイード大臣は「これはアフリカでの最初のパンデミックでもなければ、最後のパンデミックでもありません」と述べ、ワクチンが公平に行きわたる必要性に加え、アフリカでのパンデミックを調査し、分析するための施設を設立することを主張しました。

当行のアデシナ総裁は、COVID-19のパンデミックの影響のような将来の経済へのショックにアフリカが耐えられるようにするためのアフリカ経済安定メカニズム(African Financial Stability Mechanism)を構築することを提言しました。「アフリカ大陸自由貿易圏(AfCFTA)は、3.8兆ドルの経済規模であるため、このような経済へのショックを受けるわけにはいきません」と述べました。

日本政府からは鷲尾外務副大臣がビデオ・メッセージを発出し、COVID-19がアフリカ諸国における国家の制度の脆弱性を浮き彫りにする中、第7回アフリカ開発会議(TICAD7)で日本が提唱した「アフリカの平和と安定のための新しいアプローチ(NAPSA)」の下で制度構築支援等を行っていく旨を表明しました。

また、アフリカ疫病予防管理センター(Africa Centres for Disease Control and Prevention)のヌケンガソン所長は、アフリカの人々にワクチンの有効利用を呼びかけました。「少なくとも人口の60%にワクチンを接種しない限り、アフリカが今後もCOVID-19の大陸であることには変わりなく、経済的にも健康的にも深刻な影響を及ぼします」と述べました。

当行は、日本政府やスウェーデン政府と共に、本フォーラムの戦略的パートナーとして第1回フォーラムから参画しています。

プレスリリース原文(全文)はこちらをご参照ください。

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