アフリカの地域経済共同体が「新アフリカ金融アーキテクチャ(NAFA)」を支持 ― アフリカの資本力を動員し、資金ギャップの解消へ ―
2026/2/26

アフリカ開発銀行グループのシディ・ウルド・タハ総裁は2月15日、アフリカ連合(AU)第39回首脳会合(於:アディスアベバ)の機会に、アフリカの地域経済共同体(RECs)首脳とのハイレベル作業会合を開催しました。
本会合の主題は、「新アフリカ金融アーキテクチャ(New African Financial Architecture:NAFA)」です。NAFAは、大規模な域内資本の動員、金融主権の強化、そしてアフリカが長年直面してきた開発資金ギャップの解消を目的とする、アフリカ主導の変革的枠組みです。
会合には、アフリカ連合(AU)が承認する地域経済共同体である、アラブ・マグレブ連合(AMU)、東南部アフリカ市場共同体(COMESA)、サヘル・サハラ諸国共同体(CEN-SAD)、中部アフリカ諸国経済共同体(ECCAS)、西アフリカ諸国経済共同体(ECOWAS)、政府間開発機構(IGAD)、および南部アフリカ開発共同体(SADC)の事務局長・CEO、さらに、アフリカ大陸自由貿易圏(AfCFTA)事務局のワムケレ・メネ事務局長も出席しました。
冒頭挨拶においてタハ総裁は、分断された制度的枠組みを超え、協調的な金融アーキテクチャを構築することの緊急性を強調しました。これにより、アフリカの資本力を解放し、金融主権を再構築し、若年層向け雇用を創出し、産業化を促進しつつ変革的インフラ投資を拡大する必要があると述べました。
「NAFAは単なる金融計画ではありません。アフリカ経済変革の設計図です。協調、一貫性、そしてリーダーシップを通じて、アフリカが自らの条件で開発資金を賄う未来を示すものです」と語りました。
NAFAは、タハ総裁が掲げる「四つの基本方針(Four Cardinal Points)」の中核的柱であり、アフリカの金融システム改革を推進し、国際舞台における統一的発言力を強化するエンジンと位置付けられています。本会合は、地域優先課題と域内発の金融モデルを整合させ、持続可能な成長と強靭性を大陸全体で実現するための重要な一歩となりました。
各地域代表はNAFA構想を歓迎するとともに、越境インフラ、産業化、民間セクター開発への投資拡大に向けた具体的取組を共有しました。また、投資案件のリスク低減に資する協調融資プラットフォーム、地域実施能力の強化、保証メカニズムの重要性を強調しました。
さらに、違法資金流出の抑制が国内資源動員強化の鍵であることも指摘されました。違法資金流出は財政の持続可能性やガバナンスを損ない、アフリカが自らの資源で開発を進める能力を制約しているためです。
AUの経済開発・貿易・観光・産業・鉱物担当コミッショナーであるフランシスカ・ベロベ氏は、構造的経済改革の深化と、アフリカの制度間・金融主体間の連携強化による実施力向上の必要性を強調しました。
「私たちの金融・経済の取り組みはあまりにも分断されています。この分断が規模、可視性、そして大陸全体での集合的インパクトを弱めています」と述べ、「アフリカ自身の制度が主導する、より統合的かつ調整されたアプローチ」が具体的成果の創出に不可欠であると呼びかけました。
また、地域経済共同体がアフリカの企業チャンピオンを特定・支援する主導的役割を果たすべきであるとし、「アフリカ企業を投資・成長機会の中心に位置付ける必要があります」と述べました。これは産業化の定着、地域バリューチェーンの強化、そしてアフリカ主導の経済主体による発展の実現に不可欠であると指摘しました。
一方、アフリカ大陸自由貿易圏事務局のメネ事務局長は、NAFAを産業化とAfCFTA実施を加速する適時の枠組みであると評価しました。アフリカのインフラ不足の解消と、重要鉱物資源の活用を通じた地域バリューチェーン強化および持続可能な産業成長の重要性を強調しました。

COMESAのチレシェ・カプウェプウェ事務局長は、RECsが「越境案件を投資可能なパイプラインへと形成し、効果的な地域協力を促進する統合の推進力を提供する」と述べました。
さらに、「市場調査により多くの時間、努力、資源を投じ、ギャップを明確化した上で、政策調和を支援し、重要スキルの監査を実施すべきです。これにより、AIなど新技術分野を含むターゲット型研修につなげることができます」と指摘しました。
会合は、地域政策と経済的インパクトの間のギャップを埋めるため、以下の3本柱で合意し閉幕しました。
- アフリカ開発銀行グループ、RECs、アフリカの金融機関間の調整を深化させること
- 旗艦的地域プロジェクトとNAFA投資優先分野の戦略的整合性を確保すること
- 測定可能かつ包摂的で変革的な成果を担保する説明責任あるインパクトを促進すること
2026年AU首脳会合の機会に開催された本戦略ラウンドテーブルにより、NAFAはアフリカの富をより効果的かつ迅速、大規模に動員する中核的プラットフォームとして位置付けられました。
アフリカ開発銀行グループは、本会合の成果を実施ロードマップとして取りまとめ、主要パートナーとのハイレベル対話を継続しつつ、アフリカの「アジェンダ2063」を具体的かつ大規模な成果へと転換していく方針です。
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(英語)



