アフリカ開発銀行グループ (本部:コートジボワール、アビジャン) は、アフリカ域内加盟国 (RMCs) の持続可能な経済成長と社会的発展に貢献するために設立された多国間開発金融機関です。アフリカ開発銀行は1963年8月4日、スーダン・ハルツームにおいて設立協定が採択され、翌1964年9月10日に発効しました。アフリカ開発銀行グループはアフリカ開発銀行(AfDB)、アフリカ開発基金(ADF)、ナイジェリア信託基金(NTF)の3つの組織から構成されています。アフリカ随一の開発金融機関としてアフリカ開発銀行は、貧困の削減、生活水準の向上、アフリカの経済・社会開発のための資金調達を使命としています。
2013年4月、アフリカ開発銀行は「インクルーシブな成長」と「グリーン成長への段階的な移行」の 2つを目標とする「10ヵ年戦略2013-2022」を策定しました。この長期戦略の実施にあたり、2015年9月にアキンウミ・アデシナ総裁は、「アフリカの電化」、「食料増産」、「工業化」、「地域統合」、「人々の生活の質の向上」を5つの最優先分野とする新政策「High 5s (ハイファイブズ)」 を打ち出しました。これらを通じ、専門性を生かして「安定的かつ統合的な、繁栄する大陸」というビジョンの実現に向けた取り組みを、行っています。
AfDBグループは、法的かつ財政的に独立した以下3つの組織で構成されています。
1964年設立。現在の加盟国は81ヵ国 (域内国54ヵ国、域外国27ヵ国) で、中所得国及び民間セクター事業を対象に非譲許的な (準商業ベースまたは商業ベースの) 融資を行っています。2,090億米ドルの授権資本と堅実なリスク管理等により、主要格付機関から最優良の信用格付を受けています。
1972年設立。域内加盟国のうち後発開発途上国を対象に、貧困削減と経済的・社会的発展の促進を目的とするプロジェクト・プログラムへの譲許的融資や無償資金供与、研究・能力開発への技術支援を行っています。32 ヵ国 (域外国 28 ヵ国、 域内国4ヵ国) のドナー国及びアフリカ開発銀行から拠出金を得ており、3 年毎に増資を行っています。
AfDBグループとナイジェリア政府の合意により、1976年に設立された信託基金。経済、社会情勢、今後の見通しを考慮して譲許的融資が必要と判断される域内の低所得加盟国に対して、開発努力への支援を行っています。